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建設機械や船舶用等の六角ボルト・特殊ボルトを中心としたボルトメーカーである株式会社共和工業所。2008年夏からFullWEB DjVuを導入し、現在、ボルトの加工図の管理と現場でのバーコードを用いた加工図閲覧を行っています。
導入の経緯と導入後の効果について、管理部 電算課 課長の田村敏文さんにお話をうかがいました。
-- FullWEB DjVu導入前の状況について教えてください。
当時は、受注元から頂いた図面を紙の図面台帳で管理していました。管理番号をつけた図面から、技術部門は工程ごとの加工図を設計し、各工程に該当加工図を配布。それを各々の格納庫に管理させていました。
ここで問題が生じます。客先図面の改訂に伴う加工図の改訂・差替えが生じた際、管理部門は各工程から1枚ずつしか加工図を回収しません。しかし、実際は格納庫にはコピーされた複数の加工図が残っている場合があります。ロットの大きな製品の作業などは、一工程において複数の機械を使用するからです。
その後、差替えがうまく行われずに、古い加工図のまま作業が進み不良品が発生。差替えミス以外にも、作業時の取り間違えや格納間違え、作業員が加工図を取りに行く手間を嫌がり知識に頼って作業をしてしまうといった問題も起きていました。
私は、作業工数管理上、加工図を探す手間・戻す手間を省く必要性をずっと考えていました。
-- それがFullWEB DjVu導入検討のきっかけとなったのですね。
すでに全てのPC端末が社内ネットワークに繋がっている環境が出来ていたので、加工図もPC端末から見られるようにしたいと約10年前から構想を抱いていました。
ただ、検印が押された紙の加工図でないと作業ができないと言い張る者もいて、なかなか話が進みませんでした。
株式会社 共和工業所

所在地:石川県小松市工業団地1-57
創業:昭和25年10月1日
資本金:5.92億円(平成21年4月期)
売上高:87.02億円(平成21年4月期)
従業員数:約250名
事業概要:建設機械や船舶用等の六角ボルト・特殊ボルトを中心としたボルトメーカー

取材者:
コマツ CSSソリューション本部 CSS-Net事業部
総括担当グループ 綱川 紗矢香
-- 最初の構想からどのくらいの年月で、導入の話が進みだしたのですか?
生産技術部門から「加工図を電子管理したい」と声があがるまで5,6年かかりました。電算室として単独で動いて導入することは簡単ですが、それでは意味がないんです。最初のデフォルト状態までは電算室で作り上げたとしても、そこから先のデータ入力、更新は担当部門が率先して行う必要がありますからね。現在は、品質保証部門が図面の登録・管理をおこなっています。
客先図面・加工図をドラッグ&ドロップで簡単登録
-- 御社は、FullWEB DjVu以外のシステムは全て自社開発をされていますが、図面・加工図管理システムの自社開発は考えなかったのですか?
もちろん自社開発も考えました。しかし、自社開発システムというのは、一部の者しか仕組み・構造を理解していない状況になりかねないリスクがあります。図面管理というのは、会社がある限り永遠に続く作業ですから、そのようなリスクは回避したいと思いました。コマツ以外にもいくつか検討したシステムはありましたが、システムによっては、PC端末全てに専用のアプリケーションソフトを入れて、ソフトのバージョンアップのたびに複数のインストール作業の手間が発生する場合がありますね。160〜180台全てにそんな手間はかけたくない。FullWEB DjVuなら、DjVuの専用プラグインさえ入れてしまえば、WEB閲覧なので手間もなく、電算室としては、登録データのバックアップ作業のみで済むことが魅力的でした。
もちろん、製造業としての図面管理の運用方法のノウハウやパッケージとしての安定性も重視しました。
重たいデータもDjVuならサクサク表示
-- バーコードを利用するというのは現場からの声ですか?
バーコード利用は電算室からの強制指令です。現場でPC端末に手入力で品番入力をすると間違いが起きる可能性あります。間違いは致命的。あってはならないことです。
製品と共にバーコードの載った作業指示書が現場を回り、バーコードを読み取ると、バーコードの指示書番号に紐付いた品番から各工程の対象加工図が画面にすぐに出てくる。これなら夜勤など、ミスが発生しやすい時間帯の作業員も安心して作業ができます。
FullWEB DjVuの閲覧権限や対象閲覧データを分類できる機能と、バーコード検索がうまくマッチングしたのです。
バーコードを読むと瞬時に加工図が表示
-- 現場の作業員にはFullWEB DjVuは速やかに浸透したのですか?
FullWEB DjVuへの加工図の登録作業と並行して、各工程の格納庫内の紙の加工図をどんどん引き上げていきました。全加工図の登録が完了した段階で、現場の各格納庫は一斉撤去。FullWEB DjVuを使わざるを得ない環境を作り上げました。新しいことを始める時は、思い切りの良さが重要です。
-- 現在は、全工程においてFullWEB DjVuを利用しているのですか?
熱処理加工は別の管理システムを入れています。温度管理など条件的な要素が強く、加工図による作業を行っていないためです。また、バー材の加工工程の一部や出荷検査工程にはまだ利用できていません。組立て工程、大きい機械の上から作業の流れを見なければならない工程、作業範囲が広い工程などではFullWEB DjVuで検索した加工図を紙に印刷して出していますが作業後に必ず廃棄させて、あくまでも管理はFullWEB DjVuを使うことを徹底させています。現在、全8工場中6工場でFullWEB DjVuを利用して加工図を閲覧しています。
あらゆる工程現場でストレスフリーな活用が可能
-- FullWEB DjVu導入・運用による具体的な費用対効果を教えてください。
導入前には、月1ペースで不良品・クレームが出ていましたが、現在は0件です。
月3,000点の製品を作るということは、各工程3,000点ずつの加工図の印刷・配布が必要でした。さらに、仮にその3,000点のものづくりが6工程あるとすると、少なくとも18,000回の加工図の出し入れ工数も発生していたんです。
現在は、加工図を各工程現場へ持っていく時間、出し入れ時間、各工程の格納庫、コピー機も不要になり、結果的に月1,000万円のコスト削減へと繋がりました。当初の工数・コスト削減予定値よりもはるかに多大な削減値となりました。
導入後の一番のメリットとしては、「作業員の安心感」。自分が取ってきた加工図が間違ったものではないか、この番号の加工図で良かったのかと常に不安を抱えながら作業する状況から解放され、作業スピードもアップしたのです。このような「無形の効果」はシステム管理者の立場からすると最大の魅力だと思います。効果は計り知れません。
作業員の加工図取り違いミス0件
-- 今後の、FullWEB DjVuの発展的活用の課題や目標はありますか?
全ての工程にFullWEB DjVuを使わせたいです。検査工程は今春から利用していますが、まだ格納庫も混在している、あと一歩の状態です。また、出荷・梱包工程において、ケースや袋への製品の入れ方やケースの積み方まで指定してくるお客様に対応するため、FullWEB DjVuで写真付きの作業指示書を閲覧できるようにしたいですね。もう1つの目標は、ヒューマンエラーの更なる防御策。ログ解析をすることで、「どのユーザIDが、何の加工図を、いつ閲覧したか」を管理していきたいのです。作業員を監視するためにログを取るのでなく、作業員の作業の正当性の保障のためにログを取る。これが現在の私の目標です。
-- FullWEB DjVuのご活用ありがとうございます。今後もよろしくお願い致します。
出荷・梱包作業での活用が今後の課題