一方、BZ210に先立ち昨年8月に導入された自走式スクリーン「BM595F」は、武雄工場の原石採掘場の最上段で稼動していた。切羽にて発生した表土をふるい、オーバー材はプラントへ投入し製品化され、またアンダー材は埋戻し材として有効活用する方針だ。
「従来、表土は油圧ショベルで除礫(原石を取り除く作業)していましたが、どうしても大きな石が混入してしまいます。それでは、出荷してもタダ同然の単価になってしまいますが、スクリーンを使用して処理することで、製品価値を高めることが可能になります」(大坪敬幸常務)
自走式スクリーンを採用することにより、大幅なコスト削減も実現できた、と大坪社長は語る。「以前はダンプで表土をプラントまで運搬していましたが、自走式スクリーンで選別後に運搬するので、運搬コストも半分以下になる見通しです」
今後は、建設汚泥などの産業廃棄物の受入、改良、販売も視野に入れて、営業展開を図るという大坪石材。先進的な視野に立ち、砕石業の新しい道を示す同社だが、その事業の根源は今も山にある。
「今は新山開発が難しい時代です。現在持っている山を、いかに長く、安定価で売るかが我々の課題です。様々な新製品を開発することで、山の持つ資源を無駄なく、すべて売りたいと考えています」(大坪社長)
初代・大坪常六社長が、ハンマーとノミひとつで創業して51年、3代にわたって山に携わってきた大坪石材のたどり着いた結論は、深い示唆に富んでいる。 |