建設機械が、ハイブリッドになる。未来の話ではなく、今日の話です。

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建設機械が、ハイブリッドになる。未来の話ではなく、今日の話です。

「もちろん、ハイブリッド自動車は、知っていました」「でも、建設機械では聞いたこともなかった」「そんなことができるのかなぁって。電気と軽油で動く建機…」この建設機械が初めて現場に来た日のことを、オペレーターたちは、口々にそう語った。

千葉県袖ヶ浦。小学校の運動場くらいのこの現場に、昨年10月、油圧ショベルPC200ハイブリッドが赴任した。名前が教えてくれるように「ハイブリッド自動車の建設機械版」と思っていただければいい。まだ世界で30台しかない特別な油圧ショベルである。

背中に土を乗せたトラックが目の前に停まる。PC200ハイブリッドは、ショベルの指先を器用に使い、形を整えていく。トントンっとやさしく肩を叩くように。こぼれた土を上手に拾い集めると、今度は、腕とボディをくるりと回す。実は、この「くるりと旋回する」一連の動きの中で、電気が蓄えられている。それが、ハイブリッドの秘密。蓄えられた電気の力を使っている間、エンジンは頑張らなくてすむ。だから、燃費がぐっと良くなる。CO2も削減できる。つまり、エコ。現場や作業によっても異なるが、袖ケ浦の現場では、「3日に一度の給油が、5日から6日に一度でよくなった」という。

東京湾に面するこの現場には、小さな船着き場がある。東京や横浜の建設現場で出た土を船に積み、一気に海上輸送する。10tトラックにすれば約500台分。もしトラックで運んでいれば、燃料も時間もかかる。渋滞の原因になるかもしれない。燃費を抑え、CO2もコストも減らすエコな運び方。「ほら、私が働くのに似合っている仕事場でしょ」。黙々と働く黄色い車体が、そう言っているようだった。

10年以上前、まだエコや温暖化が声高に叫ばれていない時代から。コマツは、ハイブリッド建設機械の開発をはじめていた。性能もパワーも、何一つ犠牲にしないエコ建機をつくる。研究と試作とテストを繰り返す日々が、ようやく報われた。今、最初の30台が日本で働きはじめている。2009年には、数百台の仲間が、世界の現場で働きはじめる予定だ。

ハイブリッド建設機械が、あたりまえになる日。あの頃、思い描いていた夢が、まもなく現実になろうとしている。

日刊工業新聞   2009年03月27日 (金)

フジサンケイビジネスアイ   2009年03月27日 (金)

日本経済新聞   2009年04月21日 (火)

朝日新聞   2009年04月27日 (月)

中日新聞   2009年04月30日 (木)

東京新聞   2009年04月30日 (木)